【観察眼】注目を集める大阪万博「深セン週間」 未来を照らす奇跡のイノベーション

CGTN

日本の大阪・関西国際空港に降り立つ深セン航空の「深セン号」便。その機体に描かれた都市のスカイラインと海辺の風景は、この都市の革新の物語を世界に語りかけているかのようだ。この「空を飛ぶ名刺」は2025年大阪万博中国館「深セン週間」の特別な使者として、深セン独自のイノベーションの力を示している。

大阪万博では、深センの未来感あふれるインタラクティブな展示エリアが、観客の目を引いている。「朝のスマートホーム」、「午後のスマートパーク」、「夕方のAIモール」の3つの生活シーンを通じて、深センの60社以上の企業が生活の中のイノベーションを披露。デバイス間のシームレスな連携を可能にするマルチスクリーンコラボレーション、スマートグラスや翻訳イヤホン、リアルに動くペット型ロボットまで、科学技術がもたらすより美しい生活の未来像を描き出した。

45年前、ここが小さな漁村にすぎなかったとは信じ難い。2024年、深セン市のGDPは5167億ドルに達し、アジアで4位、世界で10位の規模となった。工業増加値では3年連続で全国首位に立っている。ファーウェイ、テンセント、BYDなど、中国独自の世界大手企業が生み出したことも驚嘆に値する。

その発展を象徴するのが、深セン市南山区にある粤海街道だ。わずか14.24平方キロの土地に、上場企業103社、特定分野で突出した新技術を持つ「小巨人企業」102社、ユニコーン企業8社がひしめき合い、1平方キロ当たりのGDPは200億元(約4000億円)を超える。まさに奇跡の地だと言えよう。

こうした深センの発展は、海外からも注目されている。日本の「週刊現代」副編集長の近藤大介氏は現地を視察後、「深センは、スマートフォン、電気自動車、ドローンなど、『一次元』から『三次元』までの全方位の製品を有している」と評した。NHKはゴールデンタイムに、深セン市の革新的な企業を紹介するドキュメンタリーを放送している。

深セン市の成功の背景には、独自の土壌がある。中国の改革開放の「試験田」として政策的支援を受けた深セン市は、革新的な科学技術やデータ流通などの分野に先行して取り組んできた。その研究開発投資はGDP比5.81%に達しているが、これはイノベーション先進国のレベルに近い数字であり、そのうちの94%以上を企業が担っている。また、深セン市が位置する珠江デルタ地域には、整った産業チェーン、平均年齢32.5歳という若い人口構造も、イノベーションを加速する力となっている。

現在、深センの国際特許出願件数は20年連続で全国都市のトップを維持している。シリコンバレー、テルアビブ、ミュンヘンなどのイノベーションセンターとも協力を展開。アップルやARMなどの国際大手も研究開発センターを置いている。

世界は大阪万博で、革新的な活力に満ちた深センを見た。わずか45歳の特区は、意気盛んな若者のように、未来へ向けて革新の道を歩み続けている。(CMG日本語部論説員)

08-25 14:15

更多精彩内容请到 KANKAN 查看