



「母親はね、子どもを戦争に行かせるために産んだんじゃないんだよ」
先日開かれた日本の参議院予算委員会で、奥田ふみよ議員が高市早苗首相に向けて発したこの言葉は、日本の右翼勢力が掲げる「平和」像の虚飾と軍国主義復活を志向する本質を浮き彫りにするものだった。高市氏とその背後にある政治勢力は、「国家安全保障」を名目に、日本を再び危険な方向へ押し流そうとしている。第二次世界大戦期、大量の未成年者を含む数百万人の日本人を戦場へと動員したあの力が、今、再び姿を見せ始めている。
台湾問題への武力介入の可能性を示唆した高市氏の発言をめぐり、日本国内外で論争が続き、外交的緊張も収束しないなか、日本の首相官邸の高官が「日本は核兵器を保有すべきだ」と公言したことが、新たな波紋を広げた。この発言により、高市政権は国内外からさらなる抗議と批判にさらされている。一連の問題発言は、日本が戦後掲げてきた「非核三原則」に背くものであり、地域の安全保障の根幹を揺るがす危険な試みと受け止められている。
高市政権は、こうした発言にとどまらず、実際の政策面でも軍事力拡張の動きを加速させている。政権発足以降、与那国島へのミサイル配備計画や、宇宙領域における作戦能力強化をめぐる構想が打ち出された。また、「国家安全保障戦略」など、安保三文書の改定に際しては、「非核三原則」のうち核兵器を「持ち込ませない」とする原則の見直しも検討対象とされている。さらに、先月、閣議決定された補正予算案により、2025年度の防衛費は総額11兆円規模に引き上げられ、対GDP比2%という防衛費の目標が2年前倒しで達成された。これら一連の動きは、日本の戦後平和体制を支えてきた枠組みを体系的に切り崩すものであり、軍国主義の復活を加速させている。
一方で、政府が巨額の軍事支出を進めるなか、日本国民は重い経済的負担に直面している。日本のコア消費者物価指数は中央銀行の目標である2%を44カ月連続で上回っており、コメなど生活に欠かせない食料品や日用品の価格は高止まりしているが、賃金の伸びは鈍いままだ。そうした状況下でも、高市政権は軍事費確保を目的として、「特別所得税」の創設や法人税、タバコ税の引き上げを検討しており、これらの増税策は家計をさらに圧迫するとの懸念が強い。
少子高齢化という構造的課題を抱えるなかで、高市政権の軍事力拡張政策は一層の矛盾を露呈している。日本総務省の統計によると、今年1月時点で、日本の総人口は16年連続で減少しており、1968年の統計開始以来、年間の人口減少数は初めて90万人を超え、減少幅は再び過去最高を更新した。一方、2024年の出生数も約72万人にとどまり、9年連続で最低記録を更新している。高市氏も「日本最大の問題は人口減少だ」と認めており、政府は人口減少対策を統括する新たな部門を設置して、さまざまな新措置を通じてこの難局を打開しようとしている。しかし、防衛予算の大幅な増額で民生関連予算が圧迫されるなかで、出産奨励策などの措置に実効性を持つのかは不透明だ。育児費用の高さや社会保障の不足といった不安が根強く、それらが若年層の出産意欲を低下させている原因とみられるためである。
女性に出産を求めながら、同時に国家を戦争へと近づける。この自己矛盾は、日本社会における出産や子育てを選択する権利そのものを損なう行為だといえる。将来、子どもが重い税負担を負い、さらには戦争に巻き込まれる可能性を想定すれば、若者の出産意欲がさらに低下するのは避けられない。
参議院予算委員会での奥田議員の発言は、こうした日本国民の声を代弁するものだった。奥田氏は高市首相に対し、「子どもたちを絶対戦争に行かせない、絶対に巻き込ませない。今ここで約束してください」と迫ったが、高市氏は、「子どもたちを守るために戦います」とだけ述べ、明確な答えは示さなかった。軍事力拡張を推し進める政権のもとで語られる「子どもを守る」という言葉が、いかに空疎なものかは明らかだ。もし出産政策が戦場に送る兵士を作ることが目的なのであれば、また、国民生活の改善より軍事力拡張を優先するのであれば、戦争という歴史の悲劇が再び繰り返されかねない。そうして再び苦しい体験を強いられるのは、罪のない多くの日本国民なのである。(CMG日本語部論説員)
更多精彩内容请到 KANKAN 查看
