このほど天津で開催された上海協力機構（SCO）首脳会議で、中国の習近平国家主席はグローバルガバナンスイニシアチブを打ち出し、混乱と変動が絡み合う世界に理念の枠組みと行動指針を提供し、より公平で正義に基づいた国際秩序の構築に向けて優れた解決策を提供しました。

グローバルガバナンスイニシアチブは国際秩序の課題と困難に向き合い、「主権の平等を基礎とし、国際法治を準則とし、多国間主義を道筋とし、人民の福祉を目標とし、実務協力によって支えられた」ガバナンス体制を構築し、「対等な協議・共同構築・成果の共有」という原則を実行可能な制度設計に転化させるものです。

グローバルガバナンスイニシアチブは権利の平等、機会の平等、ルールの平等を主張し、「覇権的統治」と「強国の特権」に反対しています。グローバルガバナンスイニシアチブは「国連憲章」を「全面的・十分かつ完全」に順守することを求め、グローバルガバナンスのルールの権威を守り、すべての国に公平で安定した国際環境を提供することを強調しています。対等な協議・共同構築・成果の共有を堅持し、いかなる形の一国主義や保護主義にも反対し、改革を通じてグローバルガバナンスシステムを整備することを掲げています。それと同時に、「人間」を最も重要な位置に据え、ガバナンスの最終的な目的は全人類の福祉を増進することであり、少数の国や利益集団に奉仕するのではなく、発展の成果を共有し、経済の格差を埋め、共に直面している課題に対応することであると主張しています。グローバルガバナンスイニシアチブはまた、机上の空論に反対し、系統的な計画と実務協力を強調し、グローバルガバナンスを単なる「協議」から「行動」へと転換することを推進するものです。

グローバルガバナンスイニシアチブはグローバル発展イニシアチブ、グローバル安全保障イニシアチブ、グローバル文明イニシアチブに続く、中国が提起したもう一つの重要なイニシアチブです。この四つのイニシアチブは中国が大国としての責任を担い、グローバルな問題に参画するための包括的な枠組みを形成し、混乱と変動が絡み合う世界に安定性とプラスのエネルギーを注入するものです。（ZHL、坂下）