【観察眼】中国経済にまだまだ多くのサプライズが眠っている

CGTN

中国英国商工会議所と中国ドイツ商工会議所がこのほどある調査報告を発表した。それによると、中国に進出している英企業の76%が中国での投資を維持または拡大する予定であり、ドイツ企業の92%が中国事業を継続し、さらにその半分以上が今後2年以内に投資を増やすつもりだという。また、HSBCなど複数の外資系機関が2025年も中国市場を楽観しており、世界銀行、国際通貨基金(IMF)も2025年の中国の経済成長見通しを上方修正している。

世界経済が伸び悩む中、なぜ世界は中国に対してこれほど楽観的なのだろうか。IMFのチーフエコノミスト、グランシャ氏の言葉を借りれば、「中国の2024年の経済成長はIMFの予想を上回り、サプライズだった」からだろう。昨年の中国の経済成長率は5%で世界の主要国の中でも上位に位置し、中国のGDPも初めて130兆元(約2790兆円)を突破した。中国のGDPは、この5年間で100兆元から110兆元、120兆元、そして130兆元へと4連続で駆け上がってきたのだ。

では、IMFの学者たちは、なぜ中国のGDPが拡大し続けることに驚きと喜びを感じているのか。それは世界経済の成長に大きく貢献するからだ。IMFの研究によると、中国の経済成長は世界の他の地域にプラスの波及効果をもたらしている。中国経済が1ポイント成長するごとに、他国の生産レベルは平均0.3ポイント上昇する。米ブルームバーグ通信がIMFの予測に基づいて計算した結果、2028年までに中国のGDP成長が世界に占める割合は22.6%に上り、中国は世界の経済成長にとって最大の貢献者であり続けることが分かった。活気溢れる中国経済は、ますます世界経済の繁栄への希望とカギとなっていくとみられている。

中国はグローバル産業チェーンとバリューチェーンにおいて独自の役割を果たしてきた。中国では紡績から家電製品、自動車、造船、産業用ロボットまで、国連による産業分類にあるすべての産業分野を網羅しており、中でも220種類以上の工業製品の生産量が世界1位となっている。また、中国には世界最大の高速鉄道網と高速道路網、世界レベルの港湾群が整備されている。1日平均8万台以上の自動車がラインオフし、総額350億元(約7500億円)以上の商品がインターネット上で販売され、3億個以上の宅配便が送られている。昨年末に北京で開催された第2回中国国際サプライチェーン促進博覧会で、米アップル社のブースには「アップルの主要サプライヤー200社の80%以上が中国で生産を展開している」との説明文が表示されていた。また、同博覧会に初めて出席した同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「中国のこれらのパートナーがいなければ、われわれは今日の成果を達成できなかっただろう」と述べた。

中国の貿易は広く恩恵を与えている。昨年、中国は国連が輸出入総額を統計している国別グループにあるほぼすべての国と地域に対して輸出入の実績を持ち、160余りの貿易パートナーと輸出入額の増加を実現した。特に、輸入額は18兆3900億元(約395兆円)で、16年連続で世界第2位の輸入国となった。また、昨年、中国は83の国と地域にとって最大の貿易相手国となっており、前年より4カ国(地域)増えている。一部の国が貿易障壁を高める中、市場開放を拡大し続けている中国は数十カ国の後発開発途上国に対する関税を完全に免除した。同時に、製造業分野の外資参入制限措置を全面的に撤廃し、国境を越えたサービス貿易に対するネガティブリスト管理制度を初めて全国範囲で確立し、北京市、上海市、海南省など9つの地域で完全外資系病院の設立を試行することを認めた。

中国はグリーンの貿易を展開している。昨年、中国の風力発電ユニットの輸出量は前年より71.9%増えた。また、太陽光発電製品の輸出額は4年連続で2000億元(約4兆3000億円)を超えている。リチウム電池の輸出量についても、39億1000万個に達し、電気自動車の輸出台数は初めて200万台を超えた。さらに、中国は、太陽光・風力・水力発電、熱エネルギーなどのクリーンエネルギー分野で、100以上の国や地域との協力を展開している。グリーン産業の成果を世界と共有し、関連製品の供給を充実させるとともに、世界の気候変動に対する対応やグリーン・低炭素へのモデルチェンジに貢献し続けている。

『パキスタン・オブザーバー』紙の記事で指摘されたように、中国は、輸出すれば、各大陸にまたがるサプライチェーンを支え、輸入すれば海外企業にチャンスを提供している。

現在、中国北東部の吉林省や北西部の新疆ウイグル自治区などでは、氷や雪をテーマにした観光やスポーツが盛んに行われている。また、東部の浙江省義烏市の国際商業貿易施設には、国内のみならず海外からのバイヤーがひっきりなしにやってくる。南西部の重慶市を見れば、同市から中央アジアや欧州まで、自動車部品、日用品、食品などで満載にした国際定期貨物列車「中欧班列」が忙しく往復している。ほかにも各地で、「低空経済」や「シルバー経済」「グッズ経済」といった新たな経済スタイルが注目されている。中国という巨大市場には、至る所にチャンスが眠っている。2025年も世界にサプライズをもたらし続けるだろう。(CMG日本語部論説員)

01-23 16:31

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