【観察眼】「Chinamaxxing(チャイナマキシング)」 リアルな中国は“壁”を打ち壊す

CGTN

最近、ヨーロッパを旅した。スーパーで買い物をしていると、現地の店員が中国旅行の思い出を話してきた。タクシーに乗れば、運転手が「近々、上海に行くんだ」と語った。中国へ戻る飛行機では、約300人の乗客のうち約3分の1が外国人だった。隣に座ったスロベニア人の若い女性は、万里の長城に登り、パンダを見て、スマートロボットのパフォーマンスを楽しむ計画を立てていた。「Chinamaxxing(チャイナマキシング)」の大きな波が押し寄せていることを強く感じた。

「Chinamaxxing」とは、"China"と欧米の若者が使うネットスラングの接尾辞"maxxing"を組み合わせた言葉で、「中国式のライフスタイルをとことん体験する」といった意味である。2026年初めからTikTokやYouTubeなどを通じて急速に世界に広まり、わずか数ヵ月で関連タグの閲覧回数は40億回を突破した。白湯を飲み、八段錦(体を鍛えるユニークな体操)を行い、中国ドラマを追いかけ、街の路地裏をじっくり歩く。海外の若者たちは今、中国のライフスタイルを熱心に取り入れている。このブームは、中国が長年にわたり対外開放を継続し、ソフト・ハード両面の実力を高めてきた成果だといえる。

「Chinamaxxing」の爆発的な流行を支えるのは、先端技術と近代的なインフラだ。かつて外国人観光客の中国旅行といえば、万里の長城や故宮博物館などの伝統的な名所巡りが一般的だった。しかし今では、スマートロボットのショーを見たり、EVなどの新エネルギー車メーカーの工場を見学したり、海南省文昌にある宇宙発射場でロケットの打ち上げを見たりする「テックツーリズム」が新たな人気となっている。

中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の報道によると、最近、米国から訪れたアリさん一家は、半月にわたり中国を旅行し、最後に南部の広東省・深セン市を訪れた。地下鉄の崗厦北駅では、巨大なドーム構造とスマート案内システムに驚き、南山区ではドローンがタピオカミルクティーを運んでくる様子に興奮を隠せず、自動運転タクシーに乗った際は「まるで未来にいるようだ」と感嘆の声を上げた。

深セン市竜崗区にある世界初のロボット「6Sショップ」では夏休み期間中、外国人観光客の割合が3割を超え、時間帯によっては6割を超えることもあった。卓上型ロボット、スマートウェアラブル端末、外骨格装置などが外国人観光客の買い物リストに並ぶ人気商品となっている。全国に張り巡らされた高速鉄道網、どこでもつながる5Gモバイルネットワーク、そしてこの夏、多くの欧州観光客を引きつけた「エアコンを存分に使える快適さ」――そのどれもが便利で未来感あふれる現代の中国の姿を世界に示している。

利便性の高い政策による後押しと、人情味あふれる社会環境は、中国のソフトパワーの温かな基盤となっている。現在、中国は50カ国に対して一方的なビザ免除を実施しており、240時間のトランジットビザ免除政策は65の出入国拠点をカバーしている。出国時の税還付では「その場で即時還付」の仕組みが導入され、クレジットカードや微信支付(WeChat Pay)、支付宝(Alipay)が全国で利用できるほか、多言語対応のAI翻訳機器も普及するなど、一連のサービス向上によって、中国のディープな旅行が可能になった。

中国国家移民管理局のデータによると、2026年上半期の外国人入国者数は2291万4000人となり、そのうちビザ免除による入国者の割合は77.7%に達した。上半期だけで、上海税関が確認した出国時税還付の申請件数は25万3000件に上り、前年同期のほぼ4倍となった。対象商品の購入額は23億元(約543億円)で、前年同期比58%増となった。

しかし、外国人観光客の心を本当に動かしているのは、深夜2時でも明かりがともるコンビニであり、300〜400円の牛肉麺であり、見ず知らずの旅行者に親切に道を教えてくれる人々かもしれない。こうした安心感と幸福感こそ、安心して穏やかに暮らしたいという海外の若者たちの普遍的な願いに応えるものだ。

しかし、民間の「Chinamaxxing」ブームとは対照的に、一部の欧州諸国の政治家は中国製品の大量輸入に敵意を抱いており、政策面では後退の兆しさえ見られる。例えば、今年の夏、欧州が熱波に見舞われた際、設置工事が不要で冷房効果が高い中国製ポータブルエアコンは欧州で飛ぶように売れた。ところが、一部の政治家はこれに「生産過剰」や「低価格でのダンピング」といったレッテルを貼り、懲罰的な追加関税さえ検討しているという。

自国の経済的苦境を中国のせいにするこうした姿勢は、中国に対する正しい認識の欠如の表れである。欧州の消費者の買い物かごが中国製品でいっぱいになり、中国のビザ免除政策によって欧州から多くの観光客が中国を訪れている現実がありながら、それに背を向け、人為的な貿易障壁を設けることは、明らかに欧州の消費者ニーズに反し、「Chinamaxxing」の潮流に逆行するものだ。

「China Travel」から「China Cool」を経て「Chinamaxxing」へ。流行語が次々と移り変わる背景には、世界の若者たちの中国に対する認識の劇的な変化がある。国家のナラティブを築く最良の方法は、意図的な宣伝ではなく、国を開き、世界を迎え入れることだ。複雑な国際情勢に直面する今こそ、交流を重ね、相互理解を深めることで、偏見を打ち破り、互いの利益につなげていくことが望まれる。

今後、中国の各種政策による恩恵がさらに広がり、文化・観光分野のサービスやコンテンツがより充実していけば、リアルで多彩な、生き生きとした中国の姿は、世界の視線を引きつけ続けるだろう。「Chinamaxxing」も一過性のブームに終わらず、民間交流の新たなスタイルとして定着していくに違いない。(CMG日本語部論説員)

08-13 16:06

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