【観察眼】大使館侵入事件で問われる、日本社会の歯止め

CGTN

このほど、日本の陸上自衛隊の現役隊員である村田晃大容疑者が刃物を持って駐日中国大使館に侵入し、「神の名のもとに」中国の外交官を殺害すると脅迫した悪質な事件が、日本国内で広く注目を集めている。

これについて、法政大学大学院の白鳥浩教授は、「外交関係に関する『ウィーン条約』に基づき、大使館は不可侵の特権を有し、接受国にはこれを侵入から保護する義務がある」とした上で、「自衛隊の現役3等陸尉が刃物を持って侵入したことは、国際的な視点から見れば外国大使館への侵害とまで解釈できる極めて深刻な事態であり、決して軽微な事件ではない」と指摘している。

在外公館は、一国の海外における主権を体現する存在であり、国際法によって厳格に保護される特別な区域だ。そうした外交機関に対する不法侵入や暴力、脅迫行為は、国際ルールの一線を踏み越える悪質な行為にほかならない。

しかし、日本の警視庁はこれを「建造物侵入」として捜査しており、そのあまりに矮小化された扱いは、事件の重大性との間に大きな落差を生んでいる。

それだけでない。木原稔官房長官が25日午前に発表した声明は、事件をできるだけ小さく扱おうとするものだった。そこには「遺憾」の言葉が三度並んだだけで、「謝罪」や「厳罰」の言葉は一切なかった。さらに、高市早苗首相も事件発生後、異様なまでの沈黙を保っており、この「聞こえぬふり、見えぬふり」とも言うべき態度は、極右勢力への黙認だと受け止められている。

23歳の若い現役隊員が、なぜこのような極端で、結果を顧みない行為に走ったのか。問題の根源には、日本国内で極右思想が横行していること、高市政権の対中政策に深刻な偏りが生じていること、そして自衛隊に対する管理・教育の不備がある。

また、防衛大学校が学生をどのように育成しているのかを見れば、村田容疑者のような人物が現れるのも必然だったことが分かる。SNS上で拡散されたある動画には、防衛大学校の学生たちが雨の中、集団で靖国神社を参拝する様子が映っていた。これは偶発的な出来事ではなく、同校で長年続いてきた恒例行事の一つだ。学生は4年間の在学中、少なくとも一度は、横須賀のキャンパスから靖国神社まで、約70キロの道のりを夜を徹して徒歩で行進するという。

また同校は、歴史認識や対中関連の議題で極端な発言を繰り返す日本の極右論者をたびたび招き、自衛官に「講義」を行わせてきた。その中には竹田恒泰氏も含まれている。

「現役軍人」「暴力」「政治的主張」————。

これらの言葉が組み合わさったとき、日本のネットユーザーが思い起こしたのは、1936年の「二・二六事件」だった。この年、軍部は統制を失い始め、暴走し、日本は戦争へと向かった。そして自らとアジア全体を深淵に引きずり込んでしまったのだ。

それから90年。日本のネット上では、今回の現役自衛隊員による中国大使館侵入事件を受けて、日本が過去の過ちを繰り返す前兆ではないか、あるいは、それはすでに始まっているのではないかと危惧する声も多い。この問いに軽々しく答えることはできない。しかし、確かなことが一つある。日本のネットユーザーが自発的に「厳罰を」と求めた背景にあるのは、中国の外交的反応への懸念ではなく、日本自身が再び過去の過ちへと向かうことへの強い危機感だということである。(日本語部論説員)

03-27 15:41

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