中国言語月刊誌「咬文嚼字」が発表した2024年十大流行語(上)

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上海文化出版社が出版する言語学関連の学術誌『咬文嚼字(こうぶんしゃくじ)』が、毎年恒例の中国の流行語ベスト10を発表しました。

『咬文嚼字』は本来、言葉を噛みしめ、よく味わうという意味ですが、今は文字面(もじづら)だけ追って真意を理解しないことや、言葉の細部にこだわりすぎて、内容や意味がない文章を指す言葉として使われることが多いです。また、知識をひけらかすだけで、実際には役に立たない知識人を揶揄するときにもよく使われます。

『咬文嚼字』の編集部は「言語は社会の鏡である」として、社会的価値と言語学上の価値の両方を考慮して流行語ベスト10を選んでいるそうです。

数智化(デジスマ化)

「数智化」はデジタル化とスマート化の融合を表す言葉です。デジタル技術をベースに、自己学習、意思決定の最適化、予測分析などのスマート技術を活用することによって、社会や産業の効率化・高度化が進められています。

智能向善(ソーシャルグッドのためのAI)AI for good

「智能向善」 とは人工知能(AI)の活用によって、社会的課題の解決や持続可能な発展を目指す取り組みや考え方のことです。

AIの発展は、経済発展だけではなく、社会のため、人々の幸せのためにあるべきものです。中国は、AIの発展と安全、ガバナンスを非常に重視しています。

未来产业(未来産業)

「未来产业」とは、先端技術を基盤に新しい時代を切り開く新興産業を指します。たとえば情報技術、新素材、エネルギー、宇宙開発、健康といった分野に広がっています。未来産業の発展は世界の経済にも大きな変革をもたらすことが期待されています。

city不city(これってcity?)

「保保熊」というニックネームの米国人インフルエンサーのSNSへの投稿から大ヒットした言葉です。彼は、「『city』は、オシャレ、イケてる、近代的、刺激的、ハッピーといった気持ちを指している」と語っています。

今年は海外からの旅行者も増えたので、外国人からもたくさんの「city!」の声が寄せられました。

日本から中国への旅もやっとノービザが復活したので、来年は日本人にもたくさんのcityを見つけてほしいです。

硬控(釘付けになる)

中国語の「控」にはコントロールという意味があるので、「硬控」は、強制的にコントロールされるという意味になります。元々はゲーム用語で、ゲームの中のキャラクターが「フリーズ」してコントロールできなくなる状態を指していました。現在は、ある物や現象に強烈に惹きつけられて「釘付け」になるという意味で使われるようになりました。

担当:謝東&鳴海美紀

2024-12-23

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