【観察眼】ひそかに復活する「特高」の幽霊

CGTN

7月31日、日本で「国家情報局(NIB)」が正式に発足した。首相直轄であらゆる情報を一元的に集約するこの中央集権的な情報機関の誕生を、国際社会が平静に受け止めることは難しい。その異例の組織構造に加え、発足日の7月31日は、悪名高い旧日本軍731部隊(関東軍防疫給水部)を想起させる。しかもその情報集約の仕組みは、第二次世界大戦期にアジア全体を震撼させた「特高」と酷似している。これは単なる組織再編ではなく、体制そのものの危険な転換を意味する。

「特高」と呼ばれた特別高等警察は、明治末期から第二次世界大戦の敗戦まで日本に存在した政治警察である。表向きは「治安維持」を掲げていたが、実態は天皇制軍国主義を支える中核的な統治装置であった。その監視の網は社会の隅々にまで張り巡らされ、学者が教壇で発する一言一句から、街角でのささやきに至るまで、すべてが記録の対象となり得た。特高は、日本国内の反戦思想を弾圧しただけでなく、対外侵略を拡大するための情報網としても機能した。中国東北部から東南アジアに至るまで、その活動は日本軍部の軍事行動を情報面から支えた。こうした歴史的事実を忘れていないのは日本人だけではない。アジア全体の記憶にも刻まれているのだ。

歴史学者は、特高には3つの本質的な特徴があると指摘する。すなわち、法を超越する特権的地位、社会全体を覆う情報網、そして軍国主義の対外拡張に奉仕するという根本目的である。1945年の日本敗戦後、特高はGHQにより強制的に廃止された。

ところが、今日の「国家情報局」は、まさにこの3つの特徴を再現しようとしている。

第一に、法を超越した特権的地位である。国家情報局は、官邸直属の情報機関で、首相自らが議長を務める『国家情報会議』の事務局を担い、局長は首相が任命する。国会による十分な監督が及ばない可能性も指摘されている。関東学院大学の足立昌勝名誉教授は、関連法案には権限の具体的な制限が設けられていないと指摘し、「軍事活動に反対する市民の抗議行動が、将来的に『安全保障を妨害する行為』、さらには『テロ行為』とみなされかねない」と警鐘を鳴らしている。

第二に、社会全体を覆う情報網である。その機能は、外務省の外交情報、防衛省の軍事情報、警察庁の国内安全情報にまで及び、あらゆる情報が首相官邸に集約される。

ほぼ同時期、日本の陸上自衛隊中央情報隊が大学教授やNPO関係者など数千人について、無断でプライバシー調査を行っていたことが明るみに出た。その内容は「愛国心の程度」や「異性関係」まで細部にわたるものであった。ある元官僚は「手段に制限はなかった」と証言する。好色な人物には女性を接近させ、経済的に困窮する人物には「交通費」の名目で利益供与を行うといった具合である。かつての特高もまた同様の手口で学者を監視し、反戦の芽を摘み取っていた。

第三に、国家情報局は右翼的な政治路線に奉仕する存在だという点である。その目的は、「日本の安全を守ること」ではなく、「再軍事化」を体系的に支えることにある。遼寧大学日本研究センターの陳洋客員研究員は、統一的な情報中枢の整備が、日本を「戦争できる国」へと向かわせるための重要なインフラになりつつあると述べた。

国家情報局の発足は孤立した出来事ではない。日本の「再軍事化」が「ハード面での軍拡」から「体系的な戦争準備」へと質的に変化していることを示すものである。集団的自衛権の行使容認、防衛費の大幅増額、「敵基地攻撃能力」の保有、長射程ミサイルの配備、そして国家情報局の設置など、その一歩一歩が、憲法9条を空洞化させる動きにほかならない。

中国外務省の毛寧報道官は、「歴史上、日本の情報機関はかつて日本が軍国主義を全面的に推進し、対外侵略戦争を開始するために道を開き、アジアの隣国と日本国民に対して多くの罪を犯した」と指摘している。

日本の右翼は「時代が違う」と弁明する。しかし、一国がどこへ向かうかは、スローガンではなく、体制の方向性にかかっている。日本は広島で原爆犠牲者を追悼する一方で、「7・31」に特高を思わせる組織を復活させた。教科書では侵略の歴史を薄めながら、現実には監視体制を再構築している――こうした「偶然」が積み重なることは、危険な兆候と言わざるを得ない。毎日新聞は「政府の国家情報局設置 監視強化への道開かぬか」と社説で論じ、国民への監視強化への懸念を示している。

歴史は単純には繰り返さないが、しばしば似たような韻を踏む。実際、特高の亡霊が完全に消え去ったことはない。ただ、平和憲法によって80年の間、封印されていたに過ぎない。そして、その封印は今、一つずつ解かれようとしている。

日本の右翼政治家たちは自らに問うべきである。この扉を開けたときに解き放たれるものは、一体何なのか。歴史はすでに答えを示している。アジアの人々は、日本が同じ侵略の道を再び歩むことを決して許さないだろう。(CMG日本語部論説員)

08-11 17:15

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