



5月3日、東京では約5万人が街頭に繰り出し、近年の日本で最大規模の反戦集会が行われた。人々は「STOP改憲・軍拡」「戦争反対」「高市やめろ」「汚い手で平和憲法に触るな」などのプラカードを掲げ、日本政府の一連の危険な動きに抗議した。
この日は日本の憲法記念日であり、東京裁判開廷80周年の記念日でもあった。
そのわずか3日後の5月6日、フィリピン・ルソン島北部沖で、2発の88式地対艦誘導弾が轟音を上げて発射され、海上の標的に命中した。これは第二次世界大戦終結以来、日本が初めて国外で発射した攻撃型ミサイルとなった。
数万の群衆が「戦争反対」と声を上げる一方で、政府は引き金を引いている。この対比こそ、今日の日本の最もリアルな姿といえる。国民は「ノー」と言い、政府は「戦え」と叫んでいるのである。
ここでひとつ疑問がある。日本はなぜ、初めての国外発射という歴史的行為において、退役間近の旧式ミサイルを選んだのだろうか。
88式地対艦誘導弾は1988年に配備されたミサイルで、最大射程はわずか180キロだ。一方で、日本は射程1000キロに達する25式地対艦誘導弾をすでに保有している。
「40年近く前の“骨董品”のようなミサイルに、何を大騒ぎしているのか」と思う人もいるかもしれない。
しかし、問題の本質はミサイルの性能ではないのだ。
旧式兵器を使うことで、日本は「初の国外発射」という政治的な突破を実現しつつ、国際社会の反応を探ることができる。批判が大きければ「単なる演習だ」と言い、批判が小さければ、次の段階では本物の切り札を出せるという算段である。
これこそ、日本の右翼勢力が常用する「サラミ戦術(小さく目立たない行動を長期間積み重ねて既成事実を広げ、最終的に大きな戦略目標を達成しようとする漸進的な戦術)」である。今日は旧式ミサイルを180キロ先まで撃ち、明日は新型で1000キロ先まで撃ち、明後日にはトマホーク巡航ミサイルを持ち出すかもしれない。
2発の88式ミサイルは、日本の軍事拡張という野望の先鋒となったのだ。
次に、発射地点を見てみよう。フィリピン・ルソン島北部は、中国の台湾島南端から最も近い地点で約370キロしか離れていない。ここは理論的に、バシー海峡とバリンタン海峡を押さえることができ、中国海軍が西太平洋へ進出する場合に、第一列島線を突破するための戦略的要衝となる。この場所を選んでミサイルを発射した日本が誰を狙っているのか、その答えは言うまでもない。
さらに注目すべきなのは、日本が「オブザーバー」ではなく「正式メンバー」として、初めて本格的にフィリピンと米国による大規模軍事演習に参加したことだ。約1400人の自衛隊員を派遣し、護衛艦「いせ」「いなづま」、C-130輸送機などを投入した。
一連の動きは明確なメッセージを発信している。日本は自らを米比の軍事メカニズムに組み込み、その役割を後方支援から第一線での関与へと変えつつあるのだ。
これが「専守防衛」だろうか。これは明らかに、「積極的介入」であろう。
日本国内に目を向けると、数万人規模の市民がたびたび街頭に出て抗議し、自民党は地方選挙で相次いで敗北している。複数の世論調査でも、過半数の国民が殺傷能力を持つ武器の輸出解禁に反対していることが示されている。街頭でも、選挙でも、世論調査でも、あらゆる民意が「ノー」を突きつけている。日本弁護士連合会の宇都宮健児元会長は、憲法は正式には改正されていないものの、「実質的な改憲はすでに進行している」と警鐘を鳴らしている。
しかし、高市政権はこうした声に耳を貸していない。
ここで核心的な問いが浮かび上がる。多数の民意に背き、軍拡路線を強引に推し進める政府は、いったい誰の意志を反映しているのか、ということだ。
答えは極めて明白だ。右翼勢力が「安全保障への不安」を組織的に操作し、民意を乗っ取ろうとしているのだ。支持率が低迷すれば「中国の脅威」をあおり、軍拡が行き詰まれば「厳しい周辺環境」を盾にする。国民が求めているのは暮らしの改善であり、物価の安定である。しかし政府が差し出しているのは、ミサイル発射であり、防衛費の9兆円突破なのである。
これは民主主義ではない。「安全保障」の名を借りた暴走だ。
結局のところ、高市政権は国民の声など気にしていない。気にしているのは、何発のミサイルを撃てるか、どれだけの兵器を輸出できるか、米国の戦車のどの席に座れるか、ということだけである。国内の反戦集会など、取るに足らない雑音にすぎないのだろう。
自国民の声すら聞こえない政府に、どうして平和の警告が聞こえようか。
かくして日本は、2発のミサイルによって、世界に二つの事実を証明してしまった。
まず、「日本は今なお、戦争の始め方を覚えている」ということ。
そして、「戦争を始めた代償は忘れてしまった」ということだ。(CMG日本語部論説員)
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