【観察眼】言葉遊びで史実を隠し、「平和」を空虚にしてはならない

CGTN

長崎原爆資料館は6月、「南京大虐殺」のパネル表示を「多くの民間人と捕虜を殺害した南京事件」に改める方針だと発表した。原爆の被害を記憶し、平和を訴えることを目的とするこの施設が、「大虐殺」という位置づけを意図的に弱め、中立的な「事件」という言葉で侵略の罪を薄めようとしている。その背後には、日本社会に長く存在してきた歴史認識の偏りがある。すなわち、自らを戦争の被害者とする側面を一方的に強調し、日本の軍国主義が加害者として負う責任を意図的に回避し、改ざんしようとする姿勢である。真の平和とは、決して歴史を選択的に忘却することではない。

長崎は、広島とともに原爆の惨禍を経験した都市である。原爆がもたらした災厄は、この都市に消えることのない傷を残した。長崎原爆資料館は数十年にわたり、史料を収集し、証言を保存し、遺品を展示することで、原爆が引き起こした人間の悲劇を記録し、戦争の残酷さを世に伝えてきた。自らが受けた苦難を直視し、犠牲となった人々を追悼することは、人として当然の感情であり、平和を訴える本来の趣旨にもかなっている。

しかし残念なことに、視線がかつての軍国主義による対外侵略の歴史に向けられると、日本はこの歴史に向き合う姿勢を失ってしまうようだ。南京大虐殺では、30万人以上の武器を持たない民間人と捕虜が虐殺され、無数の人々が苦難を強いられた。これは東京裁判(極東国際軍事裁判)によって歴史に刻まれた、動かしがたい事実である。中国外交部の毛寧報道官は、南京大虐殺は日本の軍国主義が犯した残虐な犯罪であり、証拠は明白であり、改ざんは許されないと明確に指摘している。

東京裁判の判決は、「日本軍の南京での暴行」について専門の章を設け、多くの生存者の証言、第三国の外国人による記録、日本軍の文書をもとに、日本軍が南京大虐殺という極めて悪質で大きな罪を犯したことを、国際司法判断の形で認定した。南京大虐殺の責任を問われた松井石根は、A級戦犯として絞首刑に処された。東京裁判はすでに、日本軍が南京で行った行為は虐殺であり、決して軽々しく「事件」と呼べるものではないことを明確にしている。

「南京大虐殺」を「南京事件」に置き換えることは、単なる文言の調整ではない。それは、歴史のあからさまな矮小化であり、加害の事実を覆い隠すものである。このような行為は、犠牲となった中国の同胞への冒涜であり、国際正義と歴史の公理に対する公然たる挑戦でもある。

長年にわたり、日本社会には、戦争をめぐる偏った記憶の構造が存在してきた。広島・長崎への原爆投下や本土空襲の被害は繰り返し語られ、国民の記憶の中で大きな位置を占めている。その一方で、南京大虐殺、731部隊による人体実験、慰安婦の強制連行といった軍国主義による侵略犯罪は、しばしば薄められ、削られ、歪められてきた。日本の学者である纐纈厚氏も、多くの日本人は一面的な教育によって自国を戦争の被害者として記憶し、加害者としての認識を欠いていると指摘している。

さらに警戒すべきなのは、こうした選択的な記憶が、単なる無自覚な認知バイアスにとどまらない点である。被害の記憶だけが強調され、侵略の責任が薄められれば、人々は「日本は危険にさらされている」という言説に取り込まれやすくなる。その先にあるのは、軍備拡張や戦争準備を正当化する空気である。今回の長崎原爆資料館の展示文言の見直しは、日本の歴史修正主義が具体的な形で表れたものだと言える。

一方で、日本国内にあるのは歴史を歪める声ばかりではない。被爆者、長崎の市民団体、良識ある人々の中には、日本の軍国主義が加害者として犯した罪を正しく、かつ十分に伝えるべきだと訴える声もある。これは、歴史を直視し、正義を守ることこそが人々の良心にかなうものであることを示している。

自らの苦難を記憶することと、侵略の罪責を反省することは、本来、対立するものではない。真に平和を伝える資料館であるならば、自らが受けた傷を語るだけでなく、かつて他者に与えた傷にも向き合うべきである。自分の傷跡だけを見つめ、手についた血の跡を消し去ろうとするような「歴史の記憶」は、どうしても欠落したものになる。そのような記憶の上に掲げられる「平和」のスローガンは、やがて空虚なものになるだろう。

歴史の書き換えは許されず、真実を覆い隠すことも許されない。中国側はすでに、日本側に対し、戦争責任を深く反省し、軍国主義と徹底的に決別するよう求めている。歴史は、意図的に忘れようとしても消えることはない。「言葉遊び」によって、事実が変わることもない。過去の侵略と加害の歴史に率直に向き合い、今なお残る軍国主義的な考え方を徹底的に清算してこそ、日本は歴史の影から抜け出し、周辺国と共に長く続く平和へ歩み出すことができる。(CMG日本語部論説員)

06-10 15:40

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